竣工検査とは、電気設備の設置や変更を伴う工事が行われた時に、適正に工事されているのか、また、電気設備技術基準に適合しているのかの検査のことです。
竣工検査は自主検査ともいい,工事が竣工した時点で行う保安の監督の総仕上げともいうべき検査になります。これは目視による点検調査と、測定試験の二つに分けて行われています。
それでは内容を確認していきましょう。
一般的事項
- 電気工作物は電気事業法及び電技・解釈・内規・その他の関係法令(電気用品安全法,消防法等)に適合しなければなりません。
- 需要設備の官庁届出事項(設置者名,事業場名,総括管理者,設置場所,需要設備の構内図,責任分界点,受電電圧,最大電力,供給変電所,受電地点の三相短絡容量等)を確認します。
- 発電所の官庁届出事項(発電所の名称及び位置,発電所出力及び周波数,水力の場合は常時出力とせん頭出力,使用水量,有効落差,理論水力等)を確認します。
- 竣工検査前の工事期間中,設計図書どおりに工事が実施されているか。また電技・解釈,内規並びに消防法などに基づいた適正な工事がなされているかよく検査をしなければならない。
受変電設備の検査
電気設備の規模・種類に応じて必要な検査を行うことを原則とするが、場合によっては検査項目を省略したり追加することがります。
- 一 般 点 検
- 接地抵抗測定
- 絶縁抵抗測定
- 絶縁耐力試験
- 保護継電装置試験
- 警報試験
- 制御回路試験
- 後片付け及び受電
負荷設備の検査
- 幹線及び分岐配線の工事方法,電線の太さ,接続方法,分電盤等の開閉器類の施設状況及び容量の適合等を調べる.
- 配線工事の金属管や機器の金属製外箱が木造造営材に張ったメタルラス,ワイヤラス, トタン板等に触れていないか注意する.
- 特殊場所がある場合,その場所に適した機器が使われ,工事方法が適当かを確認する.
- 負荷機器と配線との接続部分,機器の状況を調査する.
- 動力回路の相回転を調査(電動機逆転による事故に注意)する.
- •器の手元開閉器,制御盤から機器までの配線は適切かを確認する。
- 機器の接地工事は漏れなくされているかを確認する。
- 接地抵抗を測定し,規定値以下であることを確認記録.
- 電線相互間及び電路と大地間について測定し、基準値 以上あるかを確認記録する.
- 使用設備内に高圧機器がある場合は、最大使用電圧の1.5倍の電圧を充電部と大地間に連続して10分間印加して絶縁耐力試験を行う。
- 非常用予備電源設備の検査を行う。
- 小規模発電所の検査を行う。
まとめ
有効な検査を行う為には、検査内容をその機械が必要とする内容にしていく必要があるということであり、それを安易に検査項目を減らし、検査内容を簡略化することにより効率化を図ることは危険なことです。
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