【電験】電気主任技術者の責務(電気主任技術者 必見!!)

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電気主任技術者を含む主任技術者制度は、「電気事業法」(昭和39年制定)において、自主保安制度の整備の観点から、知識・技能を有するとして免状が交付された者(資格制度)に、事業用電気工作物設置者の工事、維持及び運用に関する保安の監督をさせるため創設されました。
電気保安の観点から、当該事業場の専従者で電気主任技術者免状を有する者の中から電気主任技術者を選任しなくてはならないことが、電気事業法で、義務付けられています。

それでは内容を見て行きましょう。

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電気主任技術者の責務

電気主任技術者は,設置者に代わって自家用電気工作物が技術基準に適合していることを確認することや、技術基準に適合するように設備の改修や必要な措置を講じる助言または指示をしなくてはなりません。また直さず点検・検査・運転・変更工事など日常行われている業務の中で、保安規程に定められている事項を守ることであり、遵守状況を確認することでもあります。
以下に、それら電気主任技術者の責務を列挙します。


1. 電気工作物の設置又は変更工事について、設計段階での技術基準への適合性・設備の適合性等の審査、工事中の点検及び使用前自主検査並びに竣工検査を行い、必要な助言又は指示を行うこと。

2. 使用前自主検査に関しては、その工事が工事計画に従って行われたか、省令で定める技術基準に適合しているか確認し、その結果を記録して5年間保存すること。

3.電気工作物の維持及び、運用が適正に行われるよう指導・協議及び、助言を行うと同時に、自らが行う巡視・点検及び試験はもとより、事業場の従業員が行う巡視、点検及び検査及び設備メーカの点検の結果を確認すること。また、巡視・点検・検査を定期的に行い、技術基準に適合しない事項があった場合は設置者に修理・改造を指示すること。
4.電気工作物の工事、維持及び運用に関する所轄産業保安監督部長への届出書類及び図面について、その作成及び手続の指導を行うこと。

5.電気事故発生の場合は、応急措置を指導する。また、再発防止についてとるべき措置を指示文は助言するほか、必要に応じて臨時点検を行うとともに電気事業法に基づく電気関係報告規則(第3条)に定める電気事故報告書の作成及び手続の指導を行うこと。

6.公害関連施設に該当する電気工作物を設置しである場合は、報告規則(第4条)に基づいて公害防止等に関する届出の作成及び手続の指導を行うこと。

7.電気事業法に基づいて行われる安全管理審査並びに国が行う立入検査(官庁検査)に立ち会うこと。

8.その他,保安規程に定められていること。

電気管理技術者等が受託できる自家用電気工作物

法律や規定で決まっている事なので、内容を説明します。

①高圧で受電する需要設備… 7000 V以下で受電する需要設備

  • 学校教育法(法律第 26号)による高等学校又はこれと同等以上の教育施設において,電気事業法の規定に基づく主任技術者の資格等に関する省令(昭和 40年通商産業省令第 52号)第 7条第 1項の科目を修めて卒業した者
  • 電気工事士法(法律第 139号)第 3条第 1項に規定する第一種電気工事士
  • 電気工事士法第 6条に規定する第一種電気工事士に合格した者
  • 旧電気工事技術者検定規則による高圧電気工事技術者の検定に合格した者
  • 公益事業局長又は通商産業局長の指定を受けた高圧試験に合格した者

②低圧で受電する需要設備…低圧で受電する事業場で内燃力を原動機とする非常用予備発電装置が 10kW以上のもの

③構外にわたる低圧電線路

④1000kW未満の発電所

まとめ

高圧以上の電気設備の維持・管理には「電気主任技術者」が不可欠であるが、今後10年間で、この業務を担う電気保安人材の不足という問題が懸念されています。
新電力を含めたエネルギー事業者にとって法令や制度設計議論は事業運営上、非常に重要な要素になります。
これらの内容は安全性を確保するため守るべき最低限のルールとなり、事業者の皆様に御理解いただくことが必要不可欠となります。
本ブログが、皆様の電気事業法の理解の一助となれば幸いです。

働く人の安全を守るために有用な情報を掲載し、職場の安全活動を応援します。

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