耐 圧 試 験 前 の 絶 縁 抵 抗 測 定 値 が 6 M Ω以 下 の 場 合
が い し , プ ッ シ ン グ 等 の清掃を十分に行う .特に梅雨期とか降雨後は,湿気のために表面抵抗が大幅に 低 下 し て い る こ と が あ る . もし , 清 掃 し で も 絶 縁 抵 抗 が 回 復 し な い 場 合 は ど の 機 器 が 不 良 な の か を 調 査 し 交 換 す る 必 要 が ある .
絶縁抵抗計の指示のふらつき
絶縁抵抗計は, プロープを接触させた瞬間 にいったん大きく 振れ,その後一定値に安定するものである.これが安定しない ときは, 機器の不良か接続不良である. 接続不良は直せばよいが, 機器が不良の 場合は修理もし くは交換が必要になる.
昇圧の途中で電流が急激に増加した場合
まず,絶縁破壊と見るべきであ る.直ち に電圧を降圧 させて電源、スイッチを開放 し,不良箇所を調査しなければ な ら な い . 印 加 電 圧 が 1 0 00 v を 超 え て か ら 不 良 状 態 に な っ た 場 合 は 1 0 0 0 V 絶縁抵抗計では発見できないこと もある. このと きには, 個々の機器の耐電圧試験 を行うか,500vあるいは 100vの高電圧絶縁抵抗計で不良箇所を探すのも 一つの 方法である .
もしケ ープルの不良 とわかっ た場合には,ケーブル本体より 端末処理の不良の 場合が多い. たと えば, プレハブ式の ものでも 汚れが多かった り水がかかる と不 良になるし,テープ巻式のものでは材料・処理方法等不良につながる要素が多い.したがって , まず端末部分を調査してみることを 勧 めたい .
昇圧の途中での電流のふらつき
昇圧途中の電圧と電流の関係は,変圧器鉄心のヒ ステリシス特性のため に正確な直線に はなら ないが,ほぼ比例的に増加 し て い く と い っ て よ い . こ の 関 係 が ず れ て い る と 感 じたら , い っ た ん 昇 圧 を 停 止 し,電圧・ 電流の安定状態を見る.もし,電流が電源電圧と無関係に変動する よ う で あ れ ば 機 器 等 の 不 良 が 考 え ら れる の で , 機 器 の 不 良 調 査 が 必 要 と なる .
規定電圧まで上昇した後電流が不安定になるか急激に増大した場合
いずれかの機器が絶縁破壊を起こしたものと考えてよし不良機器の調査が必要となる.
昇圧中又は規定値に上昇後異常音 ・放電現象が出た場合
高電圧が印加されるとほ とんどの機器に多少の発音や放電が生じる可能性があ り, 特に高温 ・多 湿の日にはそれが若干大きくなるこ とがある.問題はその音質と音量が,かすか に聞こ える程度ならよいが,それが大きい場合にはたとえ耐圧試験が完了しでも不安が残るのでメーカとも相談して対策を講じる必要がある.
耐電圧試験前と耐電圧試験後の絶縁抵抗値が相違する場合
耐電圧後の絶 縁抵抗値が著しく低下した場合は,その原因を究明し長期的使用に耐えるか否か の判断をする必要がある.
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